「46年間お疲れ様でした」

いつもあるものが、いつまでもあるとは限らない

厚木に住んで10年程、ずっと利用させていただいていたCD＆楽器ショップが2011年1月30日の21時で閉店となった。

このお店、いきものがかりのファンの方々には「聖地」と言われる程の存在なのです。
まだインディーズだった彼らのCDを世界で最初に置いた店、ギターの水野良樹、山下穂尊が最初にギターを買った店、そして厚木出身のボーカル吉岡聖恵が昔から利用していた店。
オフの日に三人で会うことはないと公言していた彼らが、オフの日に待ち合わせて閉店が決まったその店を尋ねたのは2011年1月12日のこと。
それだけ彼らにとって特別な店だったのだろう。

最終日ということでぶらりとお店に行ってみた。
お客さんは多かったが棚にはほとんど何もない状態。
壁にはいきものがかりの歴代シングル＆アルバムのポスターやファンからのメッセージカードで埋め尽くされていて、最後までいきものがかり推しを貫き通した店内。
もう二度と訪れることの叶わないその空間を目に焼き付けてきました。

閉店の理由は公表されていないけれど、それを想像するのは容易い。
CDが売れなくなったと言われて久しいが、それに加えてここ数年で劇的に変わった音楽の販売形態。
わざわざ店に足を運んでCDを買うという人が減ったのだろう。
聞けばその店は開店して46年になるという。
そんな店ですら生き残ることの難しい現実。

そう。
いつもあるものが、いつまでもあるとは限らない